GIGABYTE B550 AORUS MasterのVRMの性能がすごすぎました
発売前の公式サイトの記述を見た段階でおそらくX570 AORUS MASTERは超えて、ウルトラハイエンドマザーのX570 AORUS XTREMEと同等のVRMスペックになるだろうと予想していましたが、見事にそのとおりになりました

上位チップセットの同ネームX570 AORUS MASTERを超える14+2フェーズ(X570 AORUS MASTERは12+2でmosfetは IR3556 50A)
コントローラーはInfineon XDPE132G5C
コントローラー側で対応しているフェーズ(いわゆる真フェーズ)でこの数を搭載したAM4ソケットマザーはこれとX570 AORUS XTREMEだけです

mosfetの質に関してもX570 AORUS XTREMEと同じInfineon TDA21472 70Aという高級モデルを採用

更にヒートシンクもコストのかかる薄型フィンタイプ(GIGABYTEはFins-Arrayと言っている)でvcore側soc側を接続するヒートパイプも搭載されている超高級仕様

他のメーカーの同価格帯B550マザーと比べても圧倒的なVRM性能を持ってます
(ドルベースでは同価格帯だが、日本円だとなぜかGIGABYTEとASROCKは高い)

Asrockの場合
ASRock B550 Taichi
こちらも一応14+2フェーズですがダブラーを使用しています
mosfetはSiC654 50AでコントローラーはRAA 229004。
X570 TAICHIに比べるとマシだがこの価格帯なら最低でも60A対応mosfet使ってほしい
正直B550 AORUS Masterとは勝負にならない


ASUSの場合
ROG STRIX B550-E GAMING
14+2フェーズに見えるが実際はパラレルフェーズ(並列フェーズ)でvcore7フェーズ
ASUS風に言うなら14+2パワーステージ
これを14+2フェーズと呼んでいるレビューサイトもあるが実際のところASUSの公式ページにもそのような表記はなく14+2パワーステージとしか書かれていない
並列ではフェーズは増えないので14+2フェーズと書いているのは間違い
mosfetはMP869902
このmosfetの詳細は不明だが70AであればなんとかMASTERに張り合える可能性が出てくる
しかし、ヒートシンクはアルミの塊をフィン状に加工しただけの廉価仕様。これは他社製でもよくあるので許せるが、まさかのヒートパイプなし
ハイエンドクラスな価格でこれは頂けない

どちらもB550 AORUS Masterと比べるとかなりの差が見受けられる

MSIに関しては現状同クラスのマザーが出ていないので未比較
現状未発売の本命Unifyがもし発売されたとしても、価格帯的に比べるようなものではないと感じます
おそらく220ドルあたりになるんじゃないかと予想

もしそうなると、Unifyが搭載するであろうVRMと同程度のモノしか持たないにもかかわらず、Unifyより高い価格になってしまうAsrockとASUSのB550マザーは厳しい立場を強いられるかもしれない
そうなるとミッドレンジはB550 Unify、ハイエンドはB550 AUROS MASTER or X570で住み分けられるんじゃないかなぁとも思います
とはいえこの記事はあくまでVRMの比較のみで、ブランド価値やデザイン面は考慮していないし、そこまで極端なことにはならないかな?

発売前から問題視されていた価格に関しては、確かに今までのBx50モデルと比べると少々お高く感じるかもしれないですが、そもそもX570  AORUS MASTERのVRM性能を超えているのでこうなっても仕方ない気はします
B550だけでなくASUS、Asrcok、MSIなどの主要メーカーのX570ハイエンドマザーすら駆逐する圧倒的なVRMなので。
X570 AORUS XTREMEの価格を考えると、むしろよくここまで抑えることが出来たなといった感想

そういうわけで、VRMの絶対性能だけを考えると、B550チップセットを搭載したウルトラハイエンドはこのマザーボード一択と言ってもいいレベル



GIGABYTE B550 AORUS MASTER マザーボード ATX [AMD B550 チップセット搭載] MB4990



ASUS AMD B550 搭載 AM4 対応 マザーボード ROG STRIX B550-E GAMING 【ATX】



記事内容は投稿時点のものです


以下コメントへの返信

>ジミーさんへ返信
コメントありがとうございます
B550 AORUS MASTERはX570の同ネームモデルよりもVRMの性能が高く価格が安いので、
X570 AORUS MASTER特有の機能が不要であるのならB550 AORUS MASTERの方が良いと思います
(チップセットの違いの他、LANの仕様、OCメモリの対応クロック等その他にも違いはあるので公式サイトでの確認をおすすめします)

この製品がそこまで売れないという発言に関してですがそれは間違っていないと個人的にも思います
心理的にわざわざ高い金額を払ってハイエンドマザー買うのに廉価チップセットは買いたくないという人は多いでしょうし、またB550 AORUS MASTERのほうがVRMの性能が高いとわかっている人がどれほどいるのかということも関わってくると思います
B550 AORUS MASTERがX570 AORUS XTREMEと同等のVRM性能を持っていることが知られて来ると話は変わってくるんじゃないかなぁと思います

他社製のAM4マザー(X570含む)との比較ですが、あくまで同等価格以上のハイクラスなマザーボードにおけるVRM対価格比のみでの比較ということになると、一択は言いすぎかもしれませんが少なくとも純粋なフェーズで14+2を持つものがこれとXTREMEだけでmosfetにも高クラスのものを使用しているということを考えると選択肢としてはかなり上位にはいってくると思います
X570、B550のVRMに関してはほんとギガバイトのAORUS MASTER、AORUS XTREMEが頭一つ抜けてると思います
ただしここでの評価はあくまでVRMの比較のみなので、それ以外の要素を含むと評価が変わる可能性が無いとも言えません。
なのでその他の部分に関しては公式サイトなどで確認していただけると幸いです


>みけさんへ返信
コメントありがとうございます

vcore用(CPU用)のVRM性能というところに限れば、その3つの中ではB550 AORUS MASTERが一番良いと思われます

ASUS ROG Crosshair VIII Formulaはvcoe14パワーステージ(7フェーズ並列)でmosfetはIR3555 60A

MSI X570 Creationはダブラーを使用したvcore14フェーズでmosfetはこちらもIR3555 60A 

これらに対しGIGABYTE B550 AORUS MASTERはダイレクトなvcore14フェーズでmosfetはTDA21472 70A。
これはX570  AORUS XTREMEと同じです。
またダブラー使用ですがMEG X570 Godlikeもvcore14フェーズでTDA21472 70Aを使用しています。(ダブラーよりダイレクトフェーズのほうが高価)
このことから考えてもGIGABYTE B550 AORUS MASTERのVRMは異常なコスパだと思われます

さらにヒートシンクに関しても、記事にもある通りコストの掛かる薄型フィンなのでその点でもAORUS MASTERに軍配が上がると思われます
だたしCrosshair VIII Formulaは本格水冷に対応した冷却機構を採用しているので、本格水冷を使用するならこちらのほうが温度が下がる可能性はあります
なので本格水冷をするならばある程度選択の余地は有るかとは思います

ランク付けに関してですが、VRMの性能に限って言うとB550 AORUS MASTERとX570 AORUS XTREMEのツートップでしょう

その下にはTDA21472 70Aを同じ数搭載したダイレクトフェーズではないマザーが位置づけられると思います
(MSI MEG X570 GODLIKE等)

さらにその下のグループにvcore用にIR3555を12~14積んだマザーが並ぶような感じですかね
(MSI MEG X570 Unify、ASUS ROG Crosshair VIII Formula、ASUS ROG Strix X570-E Gaming、Asrock X570 Creator、Asrock X570 Aquaなど)
vcore用だけでIR3555 60Aを12~14を積んだマザーはかなり数が多く値段も3万円前後の物から10万円前後の物も有りピンキリです
VRM以外の要素が価格に反映されているということは重々承知はしているのですが、正直X570 Unifyがある今、水冷対応などの特別な機能が無い限り5万以上出してIR3555搭載マザーは無いかなと個人的には思います

(ちなみにみけさんが高くて手が出ないおっしゃられたAsrock X570 Aquaは以外にもこのレベルのmosfetしか積んでません
最近AsrockのマザーはVRMの性能が高いと言うような風潮がありますが、実際のところ他社の同価格帯と比較するとかなり微妙…
高耐久を売りにして人気のあるSTEEL LEGENDも、MSI B450 GAMING PLUS MAX以下のVRM性能だったりします
X370 TAICHI、X470 TAICHIは良かったんですけどね…)

更にその下にvcore用にSiC634やIR3553を12~14搭載したマザーが位置づけられると思います
(Asrock X570 Taichi、GIGABYTE X570 AORUS Pro、X570 AORUS Elite等)
(AsrockはここでもハイエンドのTAICHIがGIGABYTEのロークラスELITEと同じmosを同じ数積んでたりします
もちろん価格はtaichiのほうが断然高いです)

B550であればこのクラスのマザーがSiC654やSiC639、SiC651C等に置き換えられる傾向にあります
(Asrock B550 Taichi、ASUS ROG STRIX B550-F GAMING、GIGABYTE B550 AORUS PRO等)

あと個人的にB550ではBIOSTAR B550GTAが6+4フェーズでISL99390 90Aを搭載して価格も抑えめらしいのでダークホース的な感じでちょっと注目してます