やっとかわりのマザーボードが購入できました

前回、初期不良を経験して、同じロットを買うとまた同じ不具合に合うかもしれないという恐怖から、GIGABYTE Z490 AORUS ELITEをもう一度買うというのは避けました
代わりに候補としてはMSI MAG Z490 TOMAHAWKがあったのですが、最近価格が大幅に上昇したので購入候補から除外、そうなると2万クラスでまともなZ490マザーがなくなったので、とりあえずつなぎとして廉価モデルを買おうと考えました

廉価モデルの中でなぜこれを購入したかというと、私が注文した当時の在庫関係でこれしか選択肢がなかったからです
本命はMSIの廉価帯でした




MSI B460M PRO マザーボード MicroATX [Intel B460チップセット搭載] MB4980

MSIを望んだ理由としてはMSIはH410などの一部下位モデルでも電力制限解除ができ(ASROCKで言うところのBFB)さらに他のメーカーよりも解除できる上限が高かったからです
ASROCKのBFBは125Wなのに対しMSIは下位モデルで135W、B460 TOMAHAWK、B460 MORTARは255Wまで解除可能でした

MSIの電力制限解除に関する参考リンク
https://www.msi.com/blog/intel-b460-h410-power-limit-overclocking

ASROCK、BFBに関する参考リンク
https://www.asrock.com/microsite/2020BFB/

また、これは単に解除上限が高いということを示しているだけでなく、VRMの質もMSIのほうが上であることを示唆しているという可能性も考えられます
実際、海外のレビューでは他のマザーが普通に動いている中、ASROCKのVRMは軒並み温度が高く、一部マザーはオーバーヒートしスロットリングさえかかってました

7uBJ3Nm

こういう事例も実際にあるのでASROCKは避けたかったのですが今回は仕方なく購入しました

望んだマザーではなかったですがとりあえず動かす用意はできたので、どんな感じか見ていきたいと思います

検証環境
【CPU】intel core-i9 10900
【Cooler】R1 Universal
【RAM】DDR4-2133
【M/B】ASROCK B460M pro4 BIOSver 1.50
【VGA】MSI GTX1060 Gaming X 
【PSU】Corsair RM850X 850W

計測ソフト:HWiNFO64 v7.00

まず軽く負荷をかけてみて気づいたのが、GIGABYTE Z490 AORUS ELITEで負荷をかけたときよりもCPU温度が高いということです
CINEBENCH R15でテストすると1回目で90度超えます(室温18度)GIGABYTE Z490 AORUS ELITEの時は80度代とここまでは高くありませんでした
R20に至っては、package powerが200Wを超え、すぐに97度ほどまで上昇したのでテスト中断するほどでした
この温度から察するにAsrockのマザーの初期電圧が若干高いような気がします
Z490 AORUS ELITEで動かしたときはよほどの負荷をかけなければ空冷でも問題なさそうに思えたのですが、これだと空冷はちょっと厳しいかもしれないです
本格水冷のパーツは割と余ってはいるのですが、本格水冷を組むとなると面倒ですしメインマシンにはあまりやりたくないので冷却に関しては後で考えることにします
オフセットで電圧を下げるということもできるのですが、まだ初期不良対応期間なので、とりあえずはデフォ設定のまま使用します

あと気になったのはDRAMの電圧です
何故か初期値AUTO設定で1.35vかかってました
高クロックのOCメモリ並みの高さです
安定性のために多少のマージンを取るというのはわからなくもないですが、流石に高すぎる気がします

予想に反してよかったのがBFB機能です
公式サイトを見るとBFBで3.7GHzまで上がると書かれていますが、このマザーの限界である125wまで解除してOCCT(通常設定large)を回したところ4.3~4.4GHz付近で下げ止まりました
負荷にもよるので、どの場合でも同じ様になるというわけではない、とくにCINEBENCHと同様の負荷をかけ続けると3.7まで下がりそうですが、まずまずの数値だと思います
公式サイト通りに3.7だとつなぎにしか使えないと思っていたのですが、これならまあまあ使えます
現在、500シリーズに向けてか400シリーズのマザーがあまりなく値段も上がっているということもあり、rocketlake発売後、値段が落ち着くであろう4月以降にZマザーを買おうかとも思っていたのですが、ここまで回るなら買い換える必要はないかもしれないです
買い替えたとしても、CPU温度的に空冷だと170~180Wあたりまでしか耐えれそうにないですし

VRMに関して情報が少ないのでなんとも言えませんが、少なくともよいVRMではないと思います
詳細なチップ構成に関しては、海外のVRM関係のデータもAM4マザーほどには集まっておらず、わかりません
公式サイトから見ると、9フェーズで50Aコイルを使用しているとのことですが、肝心のmosfetに関しての記載はなし
VRMの強さはフェーズ数やコイル性能で決まるものではなくほとんどmosfetで決まるので、いくらフェーズが多くてもmosfetがショボければ高発熱するしょぼいVRMになります

※以前別の記事でも書きましたが、フェーズの数え方についても一応書いておきます
フェーズは四角い箱(コイル)の部品の数と必ずしも=ではないです
本当のフェーズ数はフェーズコントローラーとダブラーを見ないとわかりません

この価格帯ですと、mosfetは廉価仕様だと思われるのでmosfetには期待はできないです
ヒートシンクがそれなりにでかいですが、まあおまけ程度でしょう
125Wという制限もこのあたりがネックになっている可能性は高いと思います

さらにVRMの温度センサーがありません
参考値ですがBFB125W設定でOCCT(large)をかけてヒートシンクの上から非接触温度計で測ってみたところ、サイドフローの風がVRMヒートシンクに強く当たっている状態で表面温度は50度を超えていました
mosfetはこれよりも高いでしょうが125W設定でなおかつ空冷であれば使用できる範囲の温度であると思います
ただ、水冷にしたときはヒートシンクを直接冷却できないので、かなり危険な温度まで上がりそうです
ASROCKが電力制限解除を125Wまでにしたのも頷けます

総評としては、VRMは弱いですが機能としては充実しているので1万以内であれば許せる範囲かなと思います
M.2端子も2つついてますしここは良いところだと思います
デバッグ用のLEDもあるので最低限の用意はされています
個人的にはイルミネーション用のLEDの端子とかを省いてVRMをもう少し強化して電力制限解除の範囲を広げてほしかったとは思います

あと気になったところとしては、初回起動させたときに自動でLANのドライバをインストールせず自分でインストールする必要があったので初めて組む方にはあまりおすすめできないかもしれません
付属ディスクを読める環境を用意するか、公式サイトからドライバを落とせる端末を用意する必要があります
今まで中古含め20枚以上買ってますがLANドライバを自動でインストールしないのは初めてだったので少し驚きました※私が忘れているだけで経験済みという可能性もあります
またmicroATXという窮屈なフォームファクタでもあるので、部品の取り外しも結構面倒です
初心者の方は多少価格が高くてもATXサイズを買ったほうがいい気はします



ASRock Intel 第10世代CPU(LGA1200)対応 B460チップセット搭載 Micro ATXマザーボード 【国内正規代理店品】 B460M Pro4


※記事内容は2021/3/16の物になります
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